あなたのやる気はどこから?
「朝起きて何もする気がおきないなぁ」
「やらないといけないことがあるのに体が動かない…」
誰しも、やる気が出ないときはありますよね。
やる気は人間が行動し続けるうえで大切な働きをしています。
でも、そもそもやる気ってどんな時にわくのでしょうか?
どのようにすれば、やる気が出てくるのでしょうか?
今回は心理学の視点から、やる気について詳しく見ていきましょう!
モチベーションには2種類ある
心理学では、やる気のことをモチベーション(動機づけ)と呼び、人間をある目的に対して行動させ、その目標の達成まで行動を維持させる過程を意味します。
そのモチベーションには大きく分けて、他人から受けるもの(外発的モチベーション)と、自分が持っているもの(内発的モチベーション)の2つがあります。
他人から受けるモチベーション
他人から受けるモチベーション(外発的モチベーション)は、他人からの賞賛や叱責、報酬や罰、競争相手の存在といったものです。
例えば、親に勉強ができたことを褒められると、子どもはうれしくなり、さらに勉強しようと思うようになります。
それでは褒めることと、叱ることではどちらの方が行動を維持することができるのでしょうか?
これに対して1925年に発達心理学者のエリザベス・ハーロックは、5日間にわたって試験を受け、その点数を「褒められ続ける子ども」と、「叱られ続ける子ども」に分けて実験を行いました。
どちらも2日目には成績が向上するものの、「叱られ続ける子ども」はその後徐々に成績が悪くなることが分かりました。
つまり、叱られることや罰を与えられることは、一時的にモチベーションとなるものの、効果として持続しないことを意味しています。
また他人から受けるモチベーションは、
- その要因がなくなると、続かなくなる
- 期待された以上のことが出来なくなる
- 新しいことにチャレンジしなくなってしまう
などのデメリットがあります。
自分が持つモチベーション
その一方で、自分の興味から調べたり、学んだり、活動したいと思うことを自分が持つモチベーション(内発的モチベーション)と呼びます。
このモチベーションには、大きく分けて3つの要因があるとされています。
1. 知的好奇心
何かに興味を持って調べたり、人に聞いてみたりする。例えばサッカーが好きな少年だったら、サッカーについて普段は読まない本や勉強もするでしょう。
2. 有能だと感じること
誰しも、他人よりうまく物事をこなせたり、得意になったりすると嬉しくなってくることがあります。今まで苦手だった勉強のコツをつかんで、成績が向上すると、それだけで自分から進んで取り組むようになります。
3. 自己決定
これは自分で物事を考え、判断や決断をすることです。人は誰かに指図されて動くよりも、自分で考えて行動するほうが、責任感もめばえて意欲的に取り組むことができます。
以上の3つが主に自分が持つモチベーションとされています。
このモチベーションは、その活動や行動を起こすこと自体が目的となっているので、自発的で持続性があり、よいとされています。
さあ、やる気を出して!
ここまで、2種類のやる気(モチベーション)について紹介しました。
特に、自分がもつモチベーションが優れていることがお分かりになったと思います。
やる気がでないときは、好奇心をもってみること、何か
できるようになりたいという気持ちをもつこと、他人ではなく自分でやることを決めて取り組むことを心掛けてみてください!